バウムテストの解釈・用紙上の位置と木の大きさについて

主な解釈
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グリュンワルドの空間図式

コッホは著書『バウムテスト(改訂版)』でグリュンワルドの空間図式について触れています。

これは「用紙という空間の中のある領域が特別な意味を象徴している」という考え方に基づくものです。
木自体に描かれたサインとあわせて読み解きます。

左側
・内向・内省・防衛的・女性・母・過去・空想的・停滞
右側
・外向・行為・攻撃的・男性・父・未来・現実的・発展

用紙上の位置

木が描かれる位置はおおよそ9タイプに分類でき、それぞれに解釈が存在します。

用紙を横向きに使用した場合も同じ解釈になります。

①用紙の中央

・バランスがとれた人物
・健常で、肯定的な未来への期待を抱いている

②用紙の左側

・情緒がアンバランス
・支配的な母親の影響が強い
・夫婦関係の維持が困難

③用紙の右側

・幼少期における母親の愛情欠如
・母親の影響への拒否、怒り

④用紙の上方

・退屈
・自信がある

⑤用紙の下方

・不適切感

⑥用紙の左上

・母親の影響が大きい
・母親の支配を克服しようとしている

⑦用紙の左下

・抑うつ
・不安全感
・未来への恐れ
・過保護な母親の影響

⑧用紙の右上

・野心家
・空想を好む

⑨用紙の右下

・目標への不達成感
・伝統重視
・新しいもの急進的なものを否定
・失敗を恐れる
・未来について考えたくない

木のサイズと位置

木のサイズは極端な描き方に注目します。

・非常に小さい
・用紙からはみ出ているほど大きい

特に【非常に小さい木】は

・自分への極端な不満足感
・自分が重要でないという感情

を示唆します。

用紙の上方の小さい木
・孤立や無意味さの感情を克服しようとしている
用紙の下方の小さい木
・挫折感、被害感、深い抑うつ感

用紙の中央・小さい木

・漠然とした孤独感
・社会から切り離されたような感情

用紙の左上・小さい木

・父親的な支持の欠如

用紙の右上・小さい木

・孤独感
・見捨てられた感じ
・不適切感

用紙の上方中央・小さい木

・理想主義者
・孤立感
・欲求不満

用紙の左下・小さい木

・抑うつ状態が被害妄想的な感情によって高められている

用紙の右下・小さい木

・女性を軽蔑している
・抑うつや欲求不満を解消できない

用紙の下方中央・小さい木

・かなりプライドが高い
・孤立しながらも自分の才能を表現しようとする

用紙の中央にあり樹冠が上方にはみ出している

・未来に期待している
・精力的
・楽観主義
・注意深さに欠ける

用紙の下方で木が消失している(根がない)

・自己を切り捨てて眺めている

樹冠全体が3つの縁からはみ出している

・自己中心的
・へつらいに弱い
・欺かれやすい
・判断力に欠ける
・空想家

用紙の右側へはみ出している

・男性に影響されやすい
・素朴
・批判的判断に欠ける

用紙の左側へはみ出している

・女性に影響されやすい
・男性被験者:心霊現象や精神現象に影響されやすい
・女性被験者:女性的な活動に夢中になる

用紙を横にして描いた場合の解釈

教示する時点で、用紙は縦向きにして渡すか机の上に置いておきます。
出現率は低いものの、用紙を横向きにして描く被験者もいます。

横向きの用紙に描いた場合
・利己主義
・自分の環境に不満足感をもっている
・空想しがち

用紙横向き・左側に木

・自分自身を超越した人間とみている
・他人からの奉仕や感謝に期待する

用紙横向き・右側に木

 ・きわめて競争的

用紙横向き・中央に木

 ・率直
 ・友好的
 ・横柄な態度をとる

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